BROVIA Barolo Garblèt Sué 2018(ブロヴィア・バローロ・ガルブレ・スエ 2018)750ml
11,000円(税1,000円)
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ポイント還元
外観はやや淡めの輝きあるガーネット色。グラスからはカンファー(樟脳)やバラ、スミレといった華やかで高貴な香りが立ち上り、木苺や森の下草のニュアンスも感じられる芳醇なアロマが広がります。アタックはフルボディながらも決して重すぎずエレガント。イチゴのコンポートや熟したレッドチェリーの凝縮感ある果実味に、リコリス(甘草)や紅茶のようなニュアンスが重なり、酸は明るく伸びやかで全体をいきいきと引き締めます。タンニンはきめ細かく洗練され、骨格をしっかり支えつつ口当たりは滑らかです。余韻にはバラやスミレのフローラルな香りが再び顔を出し、長く優美に続きます。ヴィンテージ全体で見ても「特にエレガントな仕上がり」と評されるように、華やかな香りと調和の取れた味わいが印象的です。
世界的な評価::Wine Advocate (ロバート・パーカー): 95点、Wine Enthusiast: 97点
畑と葡萄品種: カスティリオーネ・ファレット村にあるガルブレ・スエ畑(別名アルテナッソAltenasso)。村内の著名クリュ「フィアスコ(Fiasco)」の丘の下部に位置する区画で、南〜南東向きの穏やかな斜面、標高約250mにあります。土壌は石灰質主体で一部に砂質・粘土質を含み、比較的水はけが良好です。畑面積は約0.7ヘクタールと小さく、1970年と1979年に植樹された区画から収穫されるネッビオーロ100%のワインです。樹齢は平均40〜50年に達する古樹で、低収量に抑えて凝縮した果実を得ています。年間生産本数は約2,500本と限られた希少キュヴェです。
醸造方法: 手摘みで収穫された健全なネッビオーロを除梗・破砕し、ステンレスタンクで15〜20日間程度のマセレーション(果皮浸漬)を伴うアルコール発酵を行います。発酵は培養酵母を使わず天然酵母の力で進行させ、温度はおよそ28〜30℃に維持して色素とタンニンをしっかり抽出します。発酵中は毎日状況を見ながら櫂入れ(ピジャージュ)や液循環(ルモンタージュ)を行い、葡萄由来の成分を丁寧に引き出します。アルコール発酵完了後、ワインはオーク大樽に移されて自然なマロラクティック発酵が行われます。マセレーション期間は伝統的な長期スタイルですが、2018年は過剰な抽出を避けるため約2〜3週間程度に留めたとされています。
熟成: 容量20〜30ヘクトリットルの大樽(フレンチオークおよびスロべニアンオーク)で24ヶ月間熟成させます。ブロヴィアでは2008年以降、スロベニア産大樽での熟成を再導入しており、ガルブレ・スエも一部期間をスロベニアオーク樽で、残りをフレンチオーク樽で熟成させる手法が取られています。熟成中は必要最低限の硫黄を使う以外は添加物を用いず、清澄も行いません。約2年の樽熟成後、無ろ過で瓶詰めし、さらにワイナリーのセラーで18〜24ヶ月間瓶内熟成させてからリリースします。瓶詰めから出荷まで長い静置期間を設けることで、ワイン中の成分が落ち着き調和した状態で市場に届けられます。
醸造上のこだわりポイント: ガルブレ・スエはしばしば同村のヴィッレーロ畑から造られるバローロと対比され、「双子の兄弟」のような関係と表現されます。ヴィッレーロが厳格で重厚な印象であるのに対し、ガルブレ・スエはエネルギッシュで前向き、明るいキャラクターを持つと評されます。ブロヴィアはこの畑の個性を活かすため、過度な新樽香や抽出過多を避け、フレッシュな果実味と爽やかな酸を損なわない伝統的手法に徹しています。畑は有機栽培で除草剤や化学肥料を使わず健全な土壌環境を維持し、醸造でも天然酵母発酵とノンフィルター瓶詰めを貫きます。こうしたこだわりにより、ガルブレ・スエの持つ「内に秘めた力強さと躍動感」をエレガントな形で表現することに成功しています。(
色タイプ:赤・フルボディ
容量:750ml
アルコール度:14.5度
産地:イタリア