2024 MOORILLA PRAXIS SAUVIGNON BLANC ムーリラ プラクシス ソーヴィニヨン ブラン 750ml
3,150円(税286円)
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背景・スタイル: プラクシス・ソーヴィニヨン・ブラン2024年は、ムーリラが提案するソーヴィニヨン・ブランのカジュアルかつ高品質な表現です。ソーヴィニヨン・ブランは世界中で親しまれる品種ですが、タスマニアの冷涼な気候で育つことで、特有のハーブ香や高い酸がより洗練された形で現れます。ムーリラはこの品種に対しても探究心を持って取り組んでおり、実験精神旺盛なPraxisシリーズではフレッシュで飲み心地の良いスタイルに仕上げています。興味深いことに、ムーリラはかつて2011年産のソーヴィニヨン・ブランを蔵出し熟成させてリリースする試みも行ったほどで(「博物館ストック」として長期熟成SBを発表するのは非常に勇気ある試みと評されました)、ソーヴィニヨン・ブランの可能性を追求しています。しかしPraxisに関しては、「すぐ飲んで美味しい」ことを重視したアプローチが取られており、2024年ヴィンテージもまさにそのコンセプトに合致した仕上がりです。
使用ブドウ品種: ソーヴィニヨン・ブラン100%。原料ブドウはタマル渓谷のセント・マチアス・ヴィンヤードで栽培された自社畑産で、冷涼な気候のおかげで鮮烈な香りとシャープな酸を備えた高品質な果実が得られます。タスマニア産ソーヴィニヨン・ブランはニュージーランドのような派手なトロピカル香と、フランス・ロワールのようなエレガンスを併せ持つことが多いとされますが、ムーリラの2024年版もまさにバランスの取れたスタイルです。葡萄自体の成熟度合いを見極め、フレーバーの乗った状態で収穫されており、その際も酸との調和に気を配っています。結果、生き生きとした果実味と清々しい香りが際立つ原料ブドウがワインに活かされています。
醸造方法: フレッシュさと果実本来の風味を最大限に表現するため、醸造は極めてクリーンかつ迅速に行われています。収穫後ただちにブドウを搾汁し、低温で発酵をスタート。発酵・熟成容器にはステンレスタンクが用いられ、品種由来の鮮烈なアロマを損なわないよう配慮されています。ステンレスでの発酵はソーヴィニヨン・ブランの高い酸と柑橘系の香りを活かすうえで理想的な手法であり、ムーリラでもこの方法により2024年産の活き活きとした個性を引き出しています。樽発酵や樽熟成は行わず、マロラクティック発酵も基本的に施さないことで(乳酸発酵を行えば酸味が和らぎますが、本ワインではシャープな酸を残すため抑えられていると考えられます)、ソーヴィニヨン・ブラン特有のピュアな酸味と香味がストレートに表現されています。澱との接触期間も必要最小限で、軽快な飲み口を重視しています。こうした醸造方針により、発酵完了後は早めに瓶詰めされ、2024年ヴィンテージの魅力を新鮮なままボトルに閉じ込めています。
味わい: グラスから立ち上る香りはとてもピュアかつトロピカルです。パッションフルーツやライムなどの南国系&柑橘系フルーツの鮮やかな香りに、摘みたてのハーブや青草、エルダーフラワーのようなグリーンでフローラルなニュアンスが層を成しています。一般的なソーヴィニヨン・ブランの典型である青草やグースベリーの香りも感じられますが、ムーリラのものはそれだけに留まらず、ガーデニアの花やハニースクローを思わせる上品なトーンもあり、非常に魅力的です(クリシェに陥らない複雑さがある、との声もあります)。口に含むとまず感じるのはそのジューシーで爽快な味わいです。一見軽やかに思える香りに反して、実際には厚みのある果実味がたっぷりと舌を満たし、飲み応えがあります。青リンゴやパイナップルといったシャープさと甘みを持つ果実の風味が広がり、続いてグレープフルーツやレモンピールのようなキレのある柑橘系の酸味が全体を引き締めます。中盤にはパッションフルーツの濃厚な風味や僅かなハーブの苦みが顔を出し、爽快かつ複層的な味わいを演出します。質感はシャープですが尖り過ぎず、タンク由来のミネラル感が感じられるのも特徴です。フィニッシュにかけては勢いのある酸と果実味が最後まで伸びやかに続き、後味にはクリーンでキレの良い余韻が心地よく残ります。一方で酸味には丸みもあり、思わずもう一口と手が伸びるリッチで旨みのある酸でもあります。こうしたバランスの良さから、公式のコメントでも「バーベキューでグラスを傾けるのに最適」と評されるほど親しみやすさと飲みやすさを備えています。総合すると、2024年プラクシス・ソーヴィニヨン・ブランは鮮烈な香りと豊かな果実味、爽快な飲み心地が調和した一品で、カジュアルな席から本格的な食事まで幅広く活躍できる仕上がりとなっています。
ワイナリームーリラとは?:ムーリラはタスマニアを代表する革新的ワイナリーで、1958年創設という歴史を持ちます。現在は世界的に有名な現代美術館MONAと一体となったユニークな存在で、創業者クラウディオ・アルコルソの精神を受け継ぎつつ、現オーナーのデービッド・ウォルシュの下で大胆な挑戦を続けています。醸造長コナー・ヴァン・デ・リーストは「素晴らしいワインをつくる」という信条のもと、テロワールを映し出す構造的なワイン造りに取り組んでおり、新世界的な豊かな果実味と旧世界的な複雑さを融合させるスタイルを追求しています。ムーリラは自社畑のテロワールを何より重視しており、冷涼なタスマニアの気候と古代由来の土壌、河岸から吹く冷たい風がもたらす長い成熟期間が、酸と果実味のバランスに優れたブドウを育みます。実際、北部タマル川沿いの自社畑「セント・マチアス・ヴィンヤード」(ローンセストンから15km)で育つブドウは、こうした理想的条件の下で品質を高めています。
ムーリラのワインは3つのシリーズに分類され、その中で「Praxis(プラクシス)」シリーズはもっとも前衛的かつカジュアルなレンジに位置付けられています。
【詳細情報】
色タイプ:白・辛口
容量:750ml
アルコール度:13.3度
ブドウ品種:ソーヴィニヨン ブラン
樽熟成:
産地:オーストラリア/タスマニア
生産年:2024年
ラベル表示:酸化防止剤